
INTRODUCTION
健康診断でコレステロール異常を指摘される方は多いですが、自覚症状がないので放っておかれることもしばしば。しかし、動脈硬化が進んでしまうと心臓や脳血管に深刻なダメージをひき起こします。そんな方におすすめなのが、スーパーやコンビニで手軽に入手できるトクホ。「コレステロールが高めの方」向けのトクホから何を選べばよいのか、使う上での注意点について解説していきます。
コレステロールの異常とは?
動脈硬化につながるコレステロール異常とは、以下の指標でチェックします。
- LDL 120~139mg/dl (境界型高LDL血症)
- LDL 140mg/dl以上 (高LDL血症)
- HDL 40mg/dl未満 (低HDL血症)
- 中性脂肪 150mg/dl以上 (高トリグリセライド血症)
コレステロールの改善には、食事療法や運動療法が有効です。食生活では以下を意識して取り組みましょう。
- 肉や乳製品などの動物性脂肪を控える
- エネルギーや糖分の摂りすぎに注意する
- 野菜、穀物、豆、海藻類から食物繊維を多めに摂る
- 青魚などの魚油を積極的に摂る
和食にすると上記の食生活に近づくので、毎朝パン食の方や洋食を食べる機会が多い方は取り入れてみましょう。
高齢者(目安として75歳以上)の場合、厳重な食事制限を行うと筋力低下や低栄養を招くおそれがあります。どの程度管理を行えばいいのか必ず医師と相談しましょう。
トクホに含まれる成分の効用
コレステロールは胆汁酸に多く含まれます。
胆汁酸は消化液の一種ですが、含まれるコレステロールは再び腸管から身体に再吸収されます。
トクホで認可を受けた食品は、胆汁酸や食品中のコレステロールを吸着して排泄することで血中のコレステロールを低下させます。
- キトサン
- 低分子化アルギン酸ナトリウム
- サイリウム種皮由来の食物繊維
- 植物ステロールエステル、植物スタノールエステル、植物ステロール
- 大豆たんぱく質(大豆グロブリン)
- リン脂質結合大豆ペプチド(CSPHP)
- 茶カテキン
大豆たんぱく質は体脂肪にもアプローチ
コレステロールだけでなく体脂肪や中性脂肪を減らしたい方は、大豆たんぱく質を含むトクホがおすすめです。大豆たんぱく質には多少のエネルギー燃焼効果があるとされています。
ただし、食べすぎの食生活を帳消しにしてくれるものはないので、飽くまでサポートととらえておきましょう。
コレステロール+血糖値ケアには食物繊維
コレステロール以外に血糖値が気になる方は、食物繊維であるキトサン、低分子化アルギン酸ナトリウム、サイリウム種皮由来食物繊維がおすすめです。食物繊維には糖の吸収を穏やかにする効果があります。
野菜不足でお通じがスッキリしない方にも効果がありますが、体質によってはお腹がゆるくなってしまうことがあります。
摂取のタイミングは?
コレステロールが高めの方のためのトクホは、食品や胆汁酸に含まれるコレステロールの吸収を抑制します。
胆汁酸は食事を摂ると分泌されるので、摂取のタイミングは食事と同時がベスト。
食事療法や運動療法を続けていてもなかなか効果が出ない方は、トクホを1~2か月程度、推奨量を守って試してみると良いでしょう。
まとめ
トクホは万能薬ではなく、あくまで食事・運動・薬物療法のサポートに過ぎません。過信は禁物ですが、食事制限や運動をしてもなかなかコレステロールが改善しにくい方が実際に多くいらっしゃいます。そんな時はトクホのサポートを借りつつ、肩の力を抜いて取り組むのもおすすめです。