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ぎっくり腰の原因と予防法や対処法

朝起きてくしゃみをした、顔を洗おうとして体をかがめた、靴下を履こうとしてうつむいた、中腰で荷物を持ち上げた、など何気ない日常の動作で突然腰に激しい痛みが・・・辛くて立ってられない!こういった経験はありませんか?ぎっくり腰の痛みは経験者でないとわからないほどつらいものです。

ぎっくり腰とは

ぎっくり腰の正式な医学用語は「急性腰痛症」と呼ばれています。名前の通り急激に発症する腰痛です。欧米では「魔女の一撃」とも呼ばれます。

ぎっくり腰の症状

原因となる動作に伴って、突然刺されたような腰の痛みがでて、当初は激痛で立ち上がることも動くことも出来ないのが普通です。ぎっくり腰は1ケ月未満で自然に治ることがほとんどですが、経過が長引いて改善がみられない、または下半身に痛みやしびれなどの症状が出た場合は椎間板ヘルニアの疑いがあるので専門の医療機関で検査をされることをお勧めします。

ぎっくり腰の痛みの原因

痛みの強さから腰の骨に異常がでたのかと思われがちですが、実際は腰を支える靭帯(じんたい)や腰の筋肉に負担がかかり、断裂を起こし、腰の神経を刺激するためです。腰の捻挫(ねんざ)ともいわれます。
下のイラストを御覧ください。

腰椎(ようつい)は5個の椎骨(ついこつ)で構成されていますが(脊柱のイラストを参照)その椎骨まわりの膜、各椎骨との間にある椎間板(ついかんばん)などが傷つき、脊柱を通る神経を圧迫することからも起こります。こうした痛みが重なることで、強い痛みになるのです。

ぎっくり腰になった時の対応

動くこと事が出来ない場合がほとんどだと思いますが、その場合は横向きに寝て腰を丸めた姿勢をとり、ゆっくりと深呼吸を繰り返しましょう。しばらくすると少しは痛みが楽になります。病院に行って処置をしてもらってもよいですが、少しでも動くと痛すぎて症状が悪化する恐れがあります、激しい痛みが続く2~3日は痛みがやわらぐまで自宅で安静にして下さい。その後病院に行くか判断して下さい。職場や外出先などで、ぎっくり腰になった場合は、タクシーを呼んでもらうか、知人の車で自宅まで乗せてもらいましょう。患部は痛みを伴い炎症しているでしょうから、必ずアイシングをしてください。冷やすことによって感覚がマヒし痛みが減少し、炎症も抑えられます。痛みや炎症がある場合は、お風呂やマッサージは厳禁です。痛みや炎症が少し落ち着いて動けそうになったら、消炎鎮痛剤入りの冷感シップに切り替え、無理のないよう自宅の中を少しずつ歩くようにして下さい。個人差もありますが、最近は適度に動くことで回復が早まるといわれています。ただし腰の痛み、発熱や冷や汗などの症状が続く場合は、他の病気の可能性もありますので、早めに専門の医療機関で受診、検査をして下さい。お風呂は患部の腫れや熱がひいたときに、ご自分の治癒感覚で入る様にして下さい。

ぎっくり腰になる主な要因

原因その①

加齢や運動不足のために腰を支える筋肉が弱くなり腹筋と背筋のバランスが崩れている場合。

原因その②

精神的ストレス過多で、自律神経が乱れ筋肉の緊張が高まり、腰への血流が悪くなった場合。

原因その③

日常生活において悪い姿勢を続けた結果、脊柱や骨盤が歪み、神経を圧迫し、筋肉のバランスが崩れて起こる場合。

以上の要因でぎっくり腰は若い人も、運動習慣のある人もなる可能性があります。

ぎっくり腰の予防方法

寝るときに出来る予防法

少し硬めのベッドや布団が望ましいです。柔らかいと体が沈み込んで腰が安定せず負荷がかかるためです。上を向いて寝るときは膝を軽く曲げてその下に枕など入れて腰椎(ようつい)の反り返りを防ぎます。

日常生活で出来る予防法

猫背でデスクワークをしたり、腹ばいになって本を読んだり、横になって片肘をついてテレビを見るなど避けましょう。普段から、よい姿勢を常に意識しましょう。椅子に座る際は、深く腰かけ背中を密着させます。足は組まないで下さい。長い時間の座位は避けましょう。

床から物を持ち上げる時

膝を十分に曲げて荷物を体の近くに持ち、立膝をして立ち上がるようにしましょう。

高い所の荷物の上げ下ろし

腰椎(ようつい)の反り返りを防ぐために、背伸びをしないで、踏み台を使ってください。

その他

女性はハイヒールをなるべく避け、歩きやすい靴を使用してください。肥満は腰に負担がかかるので太り過ぎないように注意してください。ストレスを解消し、血行が良くなるように心がけて下さい。

まとめ

日ごろから自分に合った無理のない運動を見つけて、体全体を柔軟にし、腹筋や背筋がバランスよく強くなるようにしましょう。再発を防止するためにはセルフケアを続けていくことが大事です。