ダイエットを続けていると、最初は順調なのに途中で体重が減らなくなる「停滞期」に陥ることがあります。停滞期が起こる原因とはいったい何なのでしょうか?イライラしてダイエットをあきらめてしまう前に、停滞期を避ける方法とダイエットのコツについてチェックしていきましょう。
停滞期は身体が正常に働いているしるし
身体にはもともと「ホメオスタシス」と呼ばれる機能が備わっています。日本語で生体恒常性と訳され、生物が身体の環境を一定に保とうとする働きのことを指します。
急激に体重が減っていくと、身体は「危険」と判断し、体重がこれ以上減らないよう基礎代謝を低く抑える方向に向かいます。ホメオスタシスは身体を守るために必要な防衛機能なので、ある意味正常に機能しているしるしとも言えます。
体重が1か月に5%減少するとホメオスタシスが働きやすくなるといわれています。
栄養バランスの乱れが原因となることも
ダイエットしているとたんぱく質や代謝に必要なビタミン、ミネラルが不足してしまい、基礎代謝が下がる場合があります。この状態ではエネルギーを消費しにくい上に免疫力も下がるため、風邪などの感染症にかかりやすくなります。
ダイエット中は砂糖をはじめとする甘味料をたっぷり含んだ菓子類や飲料、油脂類、炭水化物の量を減らす一方で、ビタミンの補給源である野菜や基礎代謝を維持するために必要なたんぱく質はしっかり摂るようにしましょう。
ただし油脂や炭水化物を極端に減らしすぎると、必要な必須脂肪酸が不足したり肝臓に負担をかけたりする原因になります。油脂の制限は揚げ物やバターなどを控える程度にし、炭水化物は麺や丼など単一メニューを避けて食べすぎないようにするくらいにとどめておくくらいが良いでしょう。
停滞期を避けるためには
ホメオスタシスが起こるのを避けるため、急いでダイエットしたい場合でも一気に減らしすぎないように注意しましょう。
1か月で5%未満の体重減少がひとつの基準になります。体重60㎏の方なら2~3㎏の減量を目安にし、ゆっくり取り組むことがダイエットの近道です。
また、食事制限のみで運動せずにダイエットする場合にも停滞期が訪れやすくなります。1日20~30分以上のウォーキングや軽い筋力トレーニングで、基礎代謝が落ちないように工夫しましょう。
それでも停滞期がやってきてしまったときのために、ダイエット記録をつけるのもおすすめです。停滞期には心がくじけそうになりますが、記録によって減量の傾向が見えてくれば停滞期が起こっても心を落ち着かせていられるようになります。
女性の場合は生理周期によってむくみやすく、それが体重の減らない原因になっていることもあるので、周期も一緒に記録すると良いでしょう。
まとめ
ダイエットの停滞期中に中断してしまうと、かえって太りやすい体質になりリバウンドを招く原因にもなってしまいます。停滞期の影響を受けないようにダイエットを計画し、それでも起こってしまった場合は冷静に対処しましょう。停滞期をコントロールすることがダイエット成功のカギとなります。