レジスタントスターチは、ダイエッターなら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。レジスタントスターチには腸内環境を改善して美肌に導き、さらに血糖値の上昇を穏やかにするという嬉しい効果があるのです。どんな食品に含まれるのか、また増やすコツについてご紹介していきましょう。
レジスタントスターチとは?
レジスタントスターチは、難消化性でんぷんのことです。でんぷんでありながら消化されないため、働きとしては食物繊維と非常に似ています。
レジスタントスターチは大腸まで運ばれて酪酸菌という腸内細菌のエサになり、短鎖脂肪酸を発生させます。短鎖脂肪酸は大腸のエネルギー源となり、有害な菌の繁殖を防いで腸内環境を健全に保ちます。便秘を改善するので美肌づくりに役立ち、消化されないのでダイエットにも適しています。
レジスタントスターチは主に米やパスタなどの穀類、いも類、豆類といった炭水化物の多い食品に含まれます。これら食品中のでんぷんの2~10%がレジスタントスターチであるといわれ、加熱したあと冷やしておくとさらにレジスタントスターチが増加します。
食物繊維は、日本人の全世代において不足ぎみであることが指摘されています。便秘や肌荒れでお悩みの方は野菜や海藻の摂取を増やすのが効果的ですが、レジスタントスターチを増やすというのも方法の一つです。食物繊維は水溶性と不溶性で効果が違うのですが、レジスタントスターチの場合は両方の特徴を併せもつと言われているので一挙両得です。
レジスタントスターチを効果的に増やすには?
レジスタントスターチは加熱した炭水化物を冷やす過程で増やすことができます。コツはゆっくりと冷やすことです。冷凍庫などで急速に冷凍するとうまくレジスタントスターチを増やすことができません。温度は4℃前後が良いとされるので、粗熱を取ったのちに冷蔵庫に2時間程度置いておくと良いでしょう。
再加熱するとレジスタントスターチがなくなってしまうと言われていますが、アツアツにさえしなければ多少減りはするものの、調理直後よりもレジスタントスターチを増やすことができます。
また、調理の際にオリーブオイルを使うとレジスタントスターチが大幅に増えるという研究報告もあるので、適度に使ってみるのもおすすめです。
レジスタントスターチが摂れるメニュー
レジスタントスターチは加熱したでんぷんを冷ますと増える性質から、冷たい料理に多いという特徴があります。
- 冷やご飯
- 冷製パスタ
- そば
- 冷やしうどん
- 冷麺
- ポテトサラダ
- さつまいもサラダ
- かぼちゃサラダ
- 豆を使った惣菜
- コーンサラダ
- 春雨サラダ
おすすめなのは豆類や雑穀、いも類のサラダです。食物繊維も同時に摂れるので、さらに効果が期待できます。これらを常備菜として冷蔵庫に保存しておくと、比較的手軽にレジスタントスターチを摂取できますよ。
現在ではレジスタントスターチを抽出したものもネット販売されているので、興味のある方はチェックしてみると良いでしょう。
まとめ
糖質制限ダイエットをする方が非常に多くなってきましたが、極端に糖質が不足すると身体にとってマイナス効果になることも。日常にレジスタントスターチを上手に取り入れれば、必要な糖質を摂りながら美肌やダイエットに効果的です。取り組みやすいメニューから始めてみてはいかがでしょうか。