フルーツを食べてのどにイガイガするかゆみや痛みを感じた経験はありませんか?その原因、実は食物アレルギーかもしれません。イガイガしやすいフルーツや原因、症状の詳細、対処法について解説していきます。
イガイガは花粉症が原因?
特定のフルーツや野菜を食べると、チリチリとしたかゆみや痛みを覚えることがあります。食べて5~15分以内に起こることが多く、症状は軽いことがほとんどです。しかしごくまれに重篤なアナフィラキシーショックを起こすことがあるので、症状がひどい場合には受診が必要になります。
原因としては食物アレルギーのひとつである「口腔アレルギー」が考えられます。口腔アレルギーは下記の植物による花粉症と関連が深いとされています。
シラカバ・ハンノキの花粉症
バラ科(りんご、もも、さくらんぼ、あんず、アーモンド、西洋なし)、セリ科(にんじん、セロリ)、マタタビ科(キウイ)、ウルシ科(マンゴー)、豆科(大豆、ピーナッツ)
ブタクサの花粉症
ウリ科(メロン、スイカ、きゅうり、ズッキーニ)、バショウ科(バナナ)
イネの花粉症
ウリ科(メロン、スイカ)、ナス科(トマト、じゃがいも)、マタタビ科(キウイ)、ミカン科(オレンジ)、豆科(大豆、ピーナッツ)
ヨモギの花粉症
セリ科(にんじん、セロリ)、ウルシ科(マンゴー)
スギの花粉症
ナス科(トマト、じゃがいも)
ただし、花粉症があると必ずしも口腔アレルギーを引き起こすというわけではありません。また、花粉症とは異なりますがラテックスアレルギーがある方も同様に口腔アレルギーを併発しやすいとされています。マンゴーやアボカド、キウイ、バナナには注意が必要です。
症状がある場合は?
食べてかゆみや痛み、腫れやしびれをともなったことのある食品は、摂取を避けるのが第一です。症状が軽いからといって繰り返し摂取していると、さらに重篤化する場合があります。ただし口腔アレルギーは生の食品で起こりやすく、食品を加熱すると症状が起こらなくなることが多いことも分かっています。そのため食べる前に調理で火を通すか、加熱処理された加工食品を利用するとよいでしょう。
食べてしまったあとは消化によって分解されるので症状は起こりにくいのですが、アレルギーの程度によっては腹痛や下痢、目や鼻の粘膜症状、のどがつまったような感覚やぜんそく症状といった重度の症状が現れることもあります。
思い当たる症状がある場合は、アレルギー検査を行う診療科を受診しましょう。花粉症の治療によって口腔アレルギーが軽減することも少なくありません。
まとめ
口腔アレルギーは大人に多いといわれますが、子どもの場合はその逆で先にフルーツや野菜でアレルギーを起こし、その後に花粉症を併発することがあります。いずれにしてもイガイガしやすいものをそのまま食べ続けるのではなく、摂取を避けるか加熱調理を行い、症状がひどい場合は受診するのがおすすめです。