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血糖値が気になり始めた方のためのトクホ、使い方や注意点を解説

糖尿病は症状が進行すると眼や四肢の神経障害、心疾患や脳血管疾患を引き起こす重大な疾患です。糖尿病および糖尿病予備軍は日本国内で2000万人以上とされていますが、治療には長期的な生活習慣管理が欠かせません。今回は血糖値が気になり始めた方の生活をサポートする特定保健用食品(トクホ)の特徴と注意点についてまとめました。

糖尿病の診断基準

健康診断では空腹時血糖を測定しますが、以下の血糖値が測定された場合は要注意です。

  • 110~125mg/dl (境界型の可能性)
  • 126mg/dl以上 (糖尿病型の可能性)

空腹時血糖だけですぐに糖尿病と診断されるわけではなく、その後の検査(75gOGTT・経口ブドウ糖負荷試験)2時間後の血糖値をチェックします。

  • 140~199mg/dl (境界型の可能性)
  • 200mg/dl以上 (糖尿病型の可能性)

HbA1C(1~2か月の血糖の平均を示す指標)もチェックします。HbA1CにはJDS値(日本基準)とNGSP値(国際基準)の2種類があります。

NGSPの場合

  • 6.0~6.4% (糖尿病であることが否定できない)
  • 6.5%以上 (糖尿病型の可能性)

JDSの場合

  • 5.6~6.0% (糖尿病であることが否定できない)
  • 6.1%以上 (糖尿病型の可能性)

診断は空腹時血糖、75gOGTTの結果、HbA1Cを総合して判断されます。境界型の方でも生活習慣を改善する意義は大きく、特に年とともに血糖値が上昇傾向にある方は食生活や運動習慣の見直しが勧められます。

血糖値が上昇する原因と症状

血糖値が上昇する主な原因には、食事に含まれる炭水化物が消化され、糖として吸収されるためです。
本来は、食後の血糖値が上昇したときに、膵臓がインスリンというホルモンを分泌することによって、140mg/dlを超えないように、血糖値をコントロールします。
また、健康な人は2〜3時間程度で血糖値は正常値に戻ります。

しかし、食後高血糖と言われる人は血糖値が200mg/dlを超えます。
また、食後、数時間経っても血糖値が下がらない状態が慢性的に続きます。

トクホに含まれる成分の特徴

トクホは、血糖値をコントロールする機能性成分を含んでいて、糖の吸収を抑制するもの、消化の遅延などの効果があります。
血糖値が気になり始めた方のためのトクホには、次のような成分を含むものがあります。

  • グァバ茶ポリフェノール
  • 小麦アルブミン
  • L-アラビノース
  • 豆鼓エキス
  • 難消化性デキストリン

抗酸化作用のあるグァバ茶ポリフェノール

グァバは熱帯地方に生息するフトモモ科の植物で、糖尿病のほかに下痢や歯の痛み、口内炎や胃腸の潰瘍にも効果があるといわれています。

食事と一緒に摂ることで消化酵素の働きを鈍くし、糖吸収のスピードを穏やかにしてくれる作用があります。ポリフェノール類が豊富なため、抗酸化作用も期待できます。

アミラーゼの働きを抑える小麦アルブミン

小麦アルブミンはアミラーゼ(でんぷん分解酵素)の働きを抑え、糖吸収を遅らせる働きがあります。

2時間以上たつと小麦アルブミンは消化されてしまい、効果がなくなってしまいます。そのため摂取のタイミングは食事前または食事と同時に行いましょう。

甘いものがお好きな方はL-アラビノース

L-アラビノースはとうもろこしなどの穀類や甜菜(サトウダイコン)などに含まれる成分で、スクラーゼ(ショ糖分解酵素)の働きを阻害します。ショ糖=砂糖なので、砂糖を含む料理や菓子に利用すると血糖値上昇を抑えてくれます。甘いものがやめられない方におすすめです。

大腸まで届いたL-アラビノースは食物繊維のような働きをし、コレステロールの上昇を抑えて便秘改善に役立ちます。

天然成分の豆鼓エキス

豆鼓エキスは大豆に塩を加えて発酵させたもので、中華料理に使われる調味料の一種です。豆鼓から抽出した豆鼓エキスはαグルコシダーゼ(炭水化物を分解する酵素)の働きを抑え、小腸から単糖類を吸収するスピードを遅らせて血糖値の急上昇を防ぎます。

摂取タイミングは食事前や食事時です。食事後に摂取しても効果が得られにくいので注意しましょう。αグルコシダーゼ阻害薬(ベイスン・グルコバイなど)を使用している場合は、併用を控えます。

また、消化されなかった糖質がガスを発生させることがあるので、開腹手術を受けたことのある方は医師に相談する必要があります。

便秘が気になる方は難消化性デキストリン

難消化性デキストリンは小腸内でゲルを形成し、食物の吸収スピードを遅らせて糖の吸収を穏やかにします。同時に整腸作用やコレステロール上昇抑制作用があるので、メタボ予防にも効果的です。

使用にあたって膨満感や下痢を生じることがありますが、特に空腹時の利用でおなかの張りを感じやすくなります。タイミングとしては食事と同時がおすすめです。

血糖値対策にオススメのトクホ「4選」

血糖値の上昇や抑制効果が期待できるトクホ(特定保健用食品)を紹介します。

小林製薬のサラシア

小林製薬のサラシアは、天然のサラシアが主原料で、これにはネオコタラノールという成分を含んでいて、食後の唐の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を穏やかにする効果があります。

小林製薬のサラシア100 食後の血糖値が高めの方に 約20日分 60粒1,891(2023.08.13/Amazon)

プライム製薬 血糖値 サポート サラシア

こちらも小林製薬のサラシア同様に血糖値の上昇を穏やかにする効果が期待できます。

プライム製薬 血糖値 サポート サラシア サプリ1,311(2023.08.13/Amazon)

大塚製薬 賢者の食卓 ダブルサポート

難消化性デキストリン配合、糖分や脂肪の吸収を抑え食後の血糖値と血中中性脂肪を穏やかに上昇させる効果が期待できます。
1包ごとに小さく梱包されていますので外出時に持って出るときも便利です。

大塚製薬 賢者の食卓 ダブルサポート1,374(2023.08.13/Amazon)

日清オイリオ 食物繊維入り緑茶

難消化性デキストリン配合した緑茶で血糖値の上昇を穏やかにする効果が期待できます。
粉タイプの緑茶で手軽に補給できます。

日清オイリオ 食事のおともに 食物繊維入り緑茶 60包3,050(2023.08.13/Amazon)

まとめ

血糖値が高めで、かつ高血圧や高コレステロールといった症状がみられる場合は血管のダメージを抑えるために早めの対処が必要です。心疾患や脳血管疾患のリスク低下のために、飲料や甘味料代わりとしてトクホを利用してみるのもおすすめです。