余分な水分が体内に溜まることで引き起こされる「むくみ」。むくんでしまって見た目が気になったり、だるさや疲労感を感じやすくなったりする方は多いのではないでしょうか。今回は主に食事の面からむくみを予防・改善する方法について解説していきたいと思います。
むくみを解消するには?
つらいむくみの症状は、運動や食事を見直すことで解消できる場合があります。例えばウォーキングや体操、ストレッチといった全身の血流を良くする適度な運動はむくみ解消には効果的です。また、「第2の心臓」と言われるふくらはぎの筋肉を鍛えると、下半身に溜まりがちな水分が全身に循環しやすくなります。
また、食事面では「塩分」そして「カリウム」がむくみと密接な関係にあると考えられています。具体的にどんな食事を摂ればよいのかを見ていきましょう。
塩分の多い食品を控える
塩分の多い食事を摂ると、むくみにつながってしまう場合があります。
国立健康・栄養研究所が2017年に発表したデータによると、日本人はカップめんや梅干し、キムチといった漬物、塩鮭や塩鯖、魚の干物といった加工食品から多くの塩分を摂取している傾向があります。こうした塩分の高い食品は、摂り過ぎればむくみを引き起こす原因となります。一般的に人の手が加わった加工食品には塩分が含まれていることが多いので、むくみを予防するなら可能な限り新鮮な野菜をはじめとする生鮮食品を、適量の調味料で味付けするのが良いでしょう。また、食パンやうどん、練り物製品にも意外と多くの塩分が使われています。全体に塩が練り込まれているのでしょっぱさを感じにくいのですが、気づかないうちに塩分の摂りすぎになっていないか注意する必要があります。
カリウムを補給する
カリウムは野菜や果物に多く含まれるミネラルですが、充分に摂取することで身体の中の余分な塩分の排出を促し、むくみの予防・改善効果が期待できます。カリウムは水に溶けやすい性質を持ち、例えばサラダに使う千切りキャベツを長時間水にさらしつづけるとせっかくのカリウムが流れ出てしまいます。水にさらす時間を必要最小限にしたり、茹で野菜を作る際は鍋で煮るよりもレンジなどを利用して蒸すようにしたり、ちょっと工夫をすることでカリウムの流出を防ぐことができます。
また生野菜もいいのですが、加熱調理した野菜の方がカサが減るのでより多くのカリウムを摂ることができます。野菜や果物の他に、海藻や豆類、いも類にもカリウムが多く含まれています。塩分を摂りすぎないよう薄味をこころがけて、たっぷりと食べるようにするのがおすすめです。
無理なダイエットは要注意
過度にダイエットを行うことで栄養不足となり、血流が悪くなってしまう場合があります。また、たんぱく質が不足すると筋力低下や血中成分の変化によってむくみを招く恐れがあります。栄養不足にならない程度に、ビタミンやミネラルも含めてバランス良く栄養を摂るようにしましょう。
ちなみに、水分補給は常温か温かい飲み物がおすすめです。身体を冷やさないことで血流を良くしましょう。
むくみが続く場合はどうすれば?
体質的にむくみやすいという方もいますが、なかなか改善しないむくみは病気が原因となっている場合もあります。長期間にわたってひどいむくみに悩まされている場合は、無理をせずに病院を受診するのもひとつの方法です。
まとめ
むくみは日々の生活習慣が関わってくる症状です。食事や運動習慣を見直すことで改善が期待できる場合もあるので、むくみでお困りの方は是非参考にしてみてください。