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レストレスレッグス症候群の症状と対策について

2020.02.02
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INTRODUCTION

レストレスレッグス症候群はごく身近にある病気のひとつです。日本では人口の2~5%の潜在患者がいると言われており、治療が必要な人は200万人に上るというデータもあります。不眠症など他の病気だと思っている人や、自分の症状が病気だと気づかず苦しんでいる人もたくさんいると考えられます。今回はレストレスレッグス症候群について解説していきます。

レストレスレッグス脚症候群とは

レストレスレッグス症候群は「むずむず脚症候群」「下肢静止不能症候群」とも呼ばれ、主に下肢に不快な症状を感じる病気です。例えば夜眠ろうとベッドに入ったときや、新幹線や飛行機、あるいは映画館などでじっと座っているときに、下肢のむずむずするような異常知覚が起こるために「とてもじ っとしていられない衝動」が生じる睡眠関連疾患です。脚を動かすと和らぐといった特徴があります。

レストレスレッグス脚症候群の症状

主な症状

症状は以下のようなものになります。

  • ほてる
  • だるい
  • 虫が這っている感じ
  • 脚を動かしたくなる
  • けいれんする
  • かきむしりたくなる
  • 痛い
  • 脚を叩きたくなる
  • 脚がでたらめに動く
  • 電流が流れている感じ

4つの特徴的な自覚症状

レストレスレッグスの症状には、4つの特徴的な自覚症状があり、これらにあてはまる場合は、レストレスレッグス症候群の可能性があります。

脚の不快な感覚のため、脚を動かしたくてたまらなくなる。

脚の表面ではなく深部に不快な感じがあります。両脚に不快感が出ることが多いですが、片方しか出ない場合もあります。進行すると、脚以外にも症状があらわれることもあります。

安静にして、横になったり座ったりしていると症状があらわれる、または強くなる。

横になったり、座ったりして数分から1時間以内に症状が出てくる場合が多く、長時間座っていられなくなり、仕事や学業に集中できなかったり、電車や飛行機に乗ることに苦痛を感じる場合もあります。

脚を動かすと、不快な感覚が軽くなる。

足を叩いたり、さすったり、歩いたりするなど脚を動かすと、その間は症状が軽くなったり、治まったりします。身体のどこかを動かしていれば症状が軽くなるのも特徴です。運動を止めると症状が再発することが多いです。

夕方から夜にかけて症状が強くなる。

夕方から夜になると症状があらわれたり、強くなる傾向があります。1日の中で時間帯により、症状の強さが変化するのが特徴です。進行すると昼間に症状があらわれることがあります。

睡眠に関連した症状

レストレスレッグス症候群は日中よりも夕方や夜間に悪化し、人によっては夕方以降にしか症状が現れません。しばしば睡眠前にベッドでリラックスしている時に脚がむずむずし出します。脚を動かして不快感が解消しても、寝ようとすると再びむずむずするため、深刻な不眠症になっている人も少なくありません。患者さんの多くは、日中の眠気や疲労感が目立ち、学業や仕事、家庭生活などの活動が妨げられています。また、脚が勝手にピクピクと動く周期性四肢運動障害を伴っていることが多く、そのために睡眠が妨げられることもよくあります。その結果、大きなストレスを感じ、うつ状態になる人もおられます。こうした影響から日常生活を守るために、正しい治療で症状を和らげることがとても大切です。

似た症状があらわれる病気

似た症状の病名以下の通りになります。

  • 不眠症:夜寝つけない
  • 坐骨神経痛:脚の痛み、不快感
  • うつ病:気持ちの落ち込み
  • 皮膚疾患:皮膚の不快な感覚

症状の経過

通常、レストレスレッグス症候群の発症年齢は10~20代だそうです。成人期に診断された人の約40%が20歳以前に症状を経験したことを報告しており、20%は10歳前に経験したと報告されています。ただ、子どもは症状をうまく説明することができず、「脚を動かしたい衝動にかられる」という状態を「脚が動いてしまう」などと言うため、確定診断は難しいようです。症状の経過は、発症年齢によって異なります。45歳以前に発症した人は、症状の進行がゆるやかであることが多く、長い潜伏期間を経て発症した人は急速に症状が進行するようです。レストレスレッグス症候群は、一生を通じて症状があまり変わりませんが、高齢になるとわずかに軽減することがあります。

レストレスレッグス症候群の原因

レストレスレッグス症候群は原因によって大きく2つに分けられます。

特発性

原因が明らかではないもの。

二次性

鉄欠乏性貧血、透析(末期腎不全)、糖尿病、リウマチ、パーキンソン病などほかの病気や妊娠などが原因で起こるもの。

3つの原因

レストレスレッグス症候群が起こるメカニズムはまだはっきりと解明されていませんが、主に以下の3つが考えられています。

神経細胞の異常

ドパミンが不足したり、うまく働かなくなったりすることで神経細胞に異常が生じ、症状が現れると考えられています。

遺伝

家族性があり、リスクを高める遺伝子変異が関係していることもあるようです。

鉄分不足

尿毒症、神経障害、鉄および葉酸欠乏による貧血などから、二次性のレストレスレッグス症候群が引き起こされることがあります。

その他の原因

まれにSSRI(抗うつ薬)の副作用としても見られます。線維筋痛症、関節リウマチ、糖尿病、甲状腺疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)との関連も報告されています。

レストレスレッグス症候群の改善

症状の改善

カフェイン・アルコール・喫煙を控える

コーヒーやお茶などに含まれるカフェインは、レストレスレッグス症候群の症状を悪化させ、さらに鉄分の吸収を妨げるため、カフェインを過剰摂取しないようにします。アルコール、喫煙もレストレスレッグス症候群の症状を悪化させますので、できるだけ控えるようにしましょう。

睡眠の改善

以下の事を心がけましょう。

  • 規則的な就寝・起床を心がけましょう。
  • 就寝前の激しい運動は避けましょう。
  • 就寝前に短時間歩いたり、脚のマッサージをおこなう。

その他

お風呂の時に、不快な部位にシャワーで冷水、温水を交互にかけ温度刺激をすることで、症状が軽減することがあります。全く動かないことや、逆に激しすぎる運動は症状が起きる原因になることがあります。暇になるとつい脚の症状に意識が向いてしまいます。趣味などで集中できるものなど、症状から注意をそらすことを見つけるようにしましょう。

終わりに・・・

レストレスレッグス症候群は睡眠と深く関係していることから、主に睡眠障害を専門に治療している睡眠専門医や、睡眠障害を扱う精神科・神経内科で治療されています。 気になる症状があれば、まずはこれらの科を受診することをお勧めします。

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